第50回日本植物生理学会年会(名古屋)でシンポジウムを開催しました。
2009年3月21日〜24日に名古屋で行われた第50回日本植物生理学会年会において
シンポジウム「解き明かされるアクアポリンのさまざまな細胞生理機能と分子機構
(Diverse physiological functions of aquaporins and their molecular
mechanisms.)」が開かれました。
オーガナイザーは且原真木(岡山大)と前島正義(名古屋大)です。
開催は年会初日(21日)の午後1時半から6時まで、プロジェクト参画メンバーに加えて、
アクアポリンの新しい生理機能を研究している神谷氏と岩野氏からの話題提供がありました。
はじめにオーガナイザー(且原)からシンポジウムのねらいとアクアポリンについての
概要説明があり、引き続き以下の講演者(発表者のうち○印)による講演(30分)と
質疑(5分)がおこなわれ、最後に前島先生が締めくくってくださいました。
1)オオムギアクアポリンの機能と塩ストレス応答
Function and regulation of PIP-type
water channels in roots of barley under salinity stress
○堀江智明,金子智之,杉本元気,柴坂三根夫,且原真木(岡大資生研)
2)微生物アクアポリンの特徴
Characterization of microorganism
○北川良親(秋田県大)
3)イネアクアポリンの環境ストレス下における機能
Function of
Rice Aquaporins Under Environmental Stress
○桜井淳子(a),村井麻理(a),Arifa Ahamed(a),林秀洋(a),福士敬子(a),桑形恒男(b)
(a東北農研センター,b農環研)
4)花と果実におけるアクアポリンの発現・調節と機能
Expression,
Regulation and Function of Aquaporin in Flower and Fruit
○白武勝裕(a),水野祐輔(a),宮下嘉代子(a),森智治(a),榊原郁恵(a),中川喜夫(a),安田拓史(a),
後藤陽加(a),小八重善裕(a),且原真木(b),篠野静香(b),山木昭平(a)
(a名古屋大院・生命農, b岡山大・資生研)
5)亜ヒ酸の輸送と耐性に関与するアクアポリン、NIP1;1
Identification
of an aquaporin involved in arsenite transport and tolerance.
○神谷岳洋(a),田中真幸(a),三谷奈見季(b),馬建鋒(b),前島正義(c),藤原徹(a),(d)
(a東大・生物セ,b岡山大・資生研,c名大院・生命農,dSORST, JST)
6)アブラナ科植物の受粉過程において機能するアクアポリンの探索
Identification
of aquaporins essential for pollination in Brassicaceae
○岩野恵,杉村真理,磯貝彰,高山誠司(奈良先端大・バイオ)
会場は多くの立ち見が出るほど事前の予想以上に多くの聴衆がつめかけて下さいました。
個性豊か、かつ最新の研究内容が盛りだくさんで聞いて下さった方も楽しんでいただけた
ようです。
シンポジウム中、またシンポジウム終了後も生理学会年会会期中に多くの質問が寄せられ
熱心に議論がされていたことからも、多くの方の関心が高いこと、また今回のシンポジウム
企画が時期にかなったものであったことがわかります。
講演者のみなさま、お疲れ様でした。
シンポジウムに足を運んでくださりシンポジウムをもり立ててくださったみなさま、
心からお礼いたします。
(文責:且原)