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初めての2014 IPSR国際トレーニングコース、成功裏に終了!

岡山大学資源植物科学研究所は、研究のグローバル化に対応すべく国際拠点化を目指して活動を進めております。そのため、研究拠点としての地位をより確固たるものにすべく、若手研究者の育成など様々な取り組みを行っています。

本年度は、初めて国際トレーニングコース(2014 IPSR International Training Course: Methods in Plant Stress Research)を、8月25日から29日まで開催いたしました。ほぼ一週間、海外(インドネシア、マレーシア、パキスタン)からの3名の参加者と日本から3名の若手研究者は、共に質量分析機器を用いた様々な分析手法とデータ解析の習得に汗を流しました。
主な分析内容は以下のとおり。
1)LC-MS/MSを用いたストレス関連植物ホルモンの分析
2)GC-MSを用いた害虫により誘導されたイネ由来揮発物質の分析
3)ICP-MSを用いた植物が含有する金属、ミネラルの分析

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このコースでは、それぞれの実験の理論的背景などを講義により学んだ後、ストレス処理からサンプル調整、そして質量分析装置を用いた解析を、参加者が実際に行うことで実験の実際を容易かつ確実に理解できるよう配慮されたスケジュールで行われました。またコースでは、英国Rothamsted研究所のJohn Pickett教授による公開特別セミナー「New approaches to sustainable intensification of global food production from agroecological interventions to new generations of GM crops for protection against pests and beyond」が開催され、Pickett教授の化学者、化学生態学者としての長年にわたる研究の概要や、最近のケニアにおけるPush-Pull技術による農薬に頼らない害虫被害軽減の成功例といった話題が紹介されました。これに加え同教授がリードするラウンドテーブルセミナーにより、コース参加者は持続可能な農業についての新たな手法、考え方について理解を深めることができました。さらに、参加者はそれぞれが現在行っている研究や将来目指す事を紹介、それを皆で議論しあうことで研究視野と交流の輪を広げました。一方、倉敷夜散歩、バーベキュー、花火といった楽しいイベントは、実験の疲れを癒し、またお互いの理解をさらに深めることに役立ったようです。

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本国際トレーニングコースの主旨は、確実な研究/実験手法の取得と参加者間の密接な交流であり、そのため少人数編成のコースを企画しましたが、コース終了後の参加者に対するアンケートや参加者の意見から、この狙いが見事に的中し非常に内容の濃いトレーニングコースになったことが伺えました。来年度は、改善できる点を検討しさらに良いトレーニングコースを実施したいと考えています。
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最後に、2014年度の国際トレーニングコースが成功裏に終了できたのは、参加者の皆様、それに本トレーニングコースの開催に尽力していただいた全ての方々のおかげであります。皆様に心より感謝申し上げます。

来年は、是非あなたとお会いするのを楽しみにしております。
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Picture gallery “2014 IPSR International Training Course”

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