萌芽的・学際的新展開グループ

Group of Innovative research

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教員

MAEKAWA_Masahiko 教授(兼任): 前川 雅彦 Prof. Dr. Masahiko MAEKAWA
E-mail: mmaekawa@(@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。)
専門分野: 作物育種学
助教: 植木 尚子 Assist. Prof. Dr. Shoko UEKI
E-mail:shokoueki@(@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。)
専門分野: 植物分子生物学 遺伝子工学

主な研究テーマ

当研究グループは、現在高等多細胞植物と、単細胞藻類という二つのまったく異なる宿主とそれらのウイルスの間の相互作用を、細胞分子生物学的見地から解き明かすことを志しています。ウイルスは、宿主体外では増殖も移動も出来ない「物質」として振舞いますが、ひとたび宿主体内に侵入すると宿主体内の分子や細胞機能を利用して感染を確立します。この過程で、ウイルスは宿主の細胞機能を自己の増殖に利用しますが、同時に宿主はウイルスの感染を食い止めるための抵抗反応を有します。当研究グループは、このウイルス・宿主間の『生物学的綱引き』について詳細に研究を進めることで、宿主・ウイルスの相互作用だけでなく、普段は隠されている宿主の細胞機能についても解き明かしていくことを目指しています。

1.赤潮原因藻ヘテロシグマとそのウイルスの関係についての分子生物学的研究
赤潮は、いくつかの海洋プランクトンが大発生して高い密度で海水中に集合することでみられる現象です。この赤潮原因藻の急激な増加は栄養条件・日照時間・水温などの条件が重なることによっておこります。赤潮は、沿岸海域で夏季に急激に発生しますが、この消失もほとんど一夜にしておこります。この、急激な赤潮原因藻の死滅に、実はウイルスの感染が深くかかわっていることが明らかになってきました。これら生態系ですでにその重要性が確認されているHa・HaV間の生物学的綱引きについて、細胞分子生物学の観点から詳しく研究を進めていこうと考えています。

2.ウイルスの細胞間移行とウイルス・宿主の相互作用
植物細胞はその一つ一つが細胞壁に囲まれているため、隣り合う細胞は細胞壁に隔てられています。隣の細胞と何らかのシグナル伝達を行うためには、植物は『原形質連絡』という構造を用いることが知られています。原形質連絡は、細胞壁にあいた微小な穴を貫くチャネル構造で、この構造は細胞膜に裏打ちされており、細胞質とERがその内側を貫いています。言葉を変えれば、原形質連絡によって、隣り合う細胞同士は細胞の内部構造を共有する形になっており、ひとつの細胞内で生産された生体高分子が細胞外に分泌されることなく隣の細胞に直接取り込まれるわけです。植物ウイルスは、この原形質連絡をのっとる形で細胞から細胞へと移動します。この移動の過程で、ウイルスの『移動因子』が重要な役割を果たします。移動因子は、ウイルスゲノムを細胞質から細胞壁に存在する原形質連絡まで輸送し、原形質連絡の口径を広げ、原形質連絡をすり抜ける形でウイルスゲノムを隣の細胞に運ぶという機能を果たしているわけです。この過程の中でも、移動因子がどのようにして原形質連絡の口径を広げているのか、が大きな謎として残っているのですが、この解明のためには移動因子がどのような宿主の因子に結合・作用するのかを見出す必要があります。

Latest publications (for complete and most current publications visit group pages)

(1) Ueki, S. Growth promotion of Heterosigma akashiwo by marine microorganisms; implication of marine bacterium in bloom formation. Proceedings of the 16th International Conference on Harmful Algae, pp.151-154. (2015. 11.)