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殺虫剤抵抗性研究に関する解説です

[著者] 園田 昌司

[論文タイトル] 殺虫剤抵抗性機構の解析と今後の課題

[掲載論文] 植物防疫66: 162-167

[内容紹介]
わが国における殺虫剤抵抗性の最初の報告は、1950年のコロモジラミにおけるDDT抵抗性です。農業害虫では1958年のミカンハダニにおけるシュラーダン抵抗性が最初の報告とされています。以来、殺虫剤に対して何らかの抵抗性を示す害虫の数は増え続け、現在では50種を越えています。ただし、ここ20年ほどの間、わが国では殺虫剤抵抗性の問題はそれほど深刻ではありませんでした。ネオニコチノイド剤の登場と抵抗性管理に関する意識の高まりが大きく貢献したと考えています。しかし最近、ネオニコチノイド剤に対して抵抗性を発達させたウンカ類の中国からの飛来、効果的な殺虫剤がほぼ失われてしまったミナミキイロアザミウマの出現など、殺虫剤抵抗性の問題が再燃しつつあります。本稿ではこれまでの殺虫剤抵抗性研究と今後の課題が解説されています。
(文責 野生植物グループ・園田 昌司)

関連リンク: 野生植物グループ

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