短いペプチドがイネのアルミニウム耐性に寄与する

[著者] Xia, JX., Yamaji, N. and Ma, J.F.

[タイトル] A plasma membrane-localized small peptide is involved in rice aluminum tolerance

[掲載誌] Plant Journal, doi: 10.1111/tpj.12296 (2013)

[内容紹介] イネはアルミニウム耐性の高い植物種で、これまでに我々はいくつかの耐性に関わる遺伝子を同定してきました。これらの遺伝子はART1という転写因子によって制御されています。本研究ではART1制御下の機能不明のOsCDT3という遺伝子の機能を解析しました。OsCDT3は僅か53アミノ酸からなるペプチドをコードしており、そのうちシステイン残基が14個も占めています。OsCDT3の発現を抑制すると、アルミニウム耐性が弱くなりましたが、カドミウム耐性は変わりませんでした。またOsCDT3抑制株では、細胞壁と細胞膜に結合するアルミニウムが減り、細胞内のアルミニウムが増加しました。OsCDT3の発現はアルミニウムによって特異的に誘導されました。OsCDT3ペプチドはすべての根の細胞の細胞膜に局在していました。さらにOsCDT3はアルミニウム輸送能を持ちませんが、アルミニウム結合能を有していました。これらのことは細胞膜に局在するOsCDT3がアルミニウムとキレートすることによって、細胞内へのアルミニウムの侵入を防ぎ、アルミニウム耐性に寄与すると考えられます。(植物ストレス学グループ・馬 建鋒)。

関連リンク: 植物ストレス学グループ