インゲンマメの動原体構成要素を明らかにしました。

[著者] Aiko Iwata*, Ahmet L. Tek*, Manon M.S. Richard, Brian Abernathy, Artur Fonseca, Jeremy Schmutz, Nicolas W.G. Chen, Vincent Thareau, Ghislaine Magdelenat, Yupeng Li, Minoru Murata, Andrea Pedrosa-Harand, Valerie Geffroy**, Kiyotaka Nagaki** and Scott A. Jackson** (*: co-first, **: co-corresponding)

[論文タイトル] Identification and characterization of functional centromeres of common bean

[掲載論文] Plant Journal 76: 47-60

[使用した共通機器] DNAシークエンサー

[内容紹介] 動原体は細胞分裂時に染色分体を娘細胞に均等に分配するための必須の機能をもった構造体です。動原体は特異的なタンパク質とDNAで構成されていますが、種間でこれらのタンパク質の保存性は高いのに対して動原体DNAの保存性は低く種特異的です。そのため、個々の生物種で機能する人工染色体を作出するためには、その生物種の動原体DNA配列を明らかにする必要があります。これまで、私達は主要作物であるマメ科植物のダイズおよびゲンゲ(レンゲ:緑肥として使われる)の動原体構成要素を解析して来ました。今回、私たちはマメ科植物の動原体構成要素をさらに明らかにするために、インゲンマメを材料にして解析を行いました。その結果、インゲンマメから単離したCENH3(PvCENH3)は、163アミノ残基から成り、抗ダイズCENH3抗体と交差性を示すことが明らかになりました。また、この抗体を用いた免疫沈降法により、CentPv1とCentPv2という2種類の縦列型反復配列が、インゲンマメ動原体DNA配列であることも明らかにしました。これまで、「種内の動原体DNA配列は選抜により1種類に集約する」と信じられてきましたが、ニワトリ、タバコ、ジャガイモ等の例外も報告されていました。インゲンマメも2種類の動原体配列をもっていたことから、「1種1動原体DNA配列」というルールは、絶対的なルールではないことをサポートしました。今後の発展研究として、これらの配列を利用した染色体ベクターの開発が期待されます。 (文責:長岐 清孝)

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