シャジクモに感染するウイルスのユニークなゲノム構造が明らかになりました

[著者] Gibbs AJ, Torronen M, Mackenzie AM, Wood JT, Armstrong JS, Kondo H, Tamada T, Keese, PL

[タイトル] The enigmatic genome of Chara australis virus

[掲載誌] Journal of General Virology 92:2679–2690. (2011)

[共同研究] オーストラリア国立大学・Gibbs博士との共同研究

[内容紹介]  シャジクモは池や沼に生息する藻類で、節間細胞が巨大なことから原形質流動の観察や細胞膜電位の実験に用いられることでも知られています。このシャジクモの1種であるオーストラリアシャジクモ(Chara australis)には、古くから棒状ウイルスの感染が知られていました(Gibbs et al., 1975)。本研究では,Chara australis virus (CAV)と命名したこのウイルスの末端領域を除くゲノムRNA配列を決定し、少なくとも4種のORFを同定しました。相同性検索の結果、ORF1は植物 ウイルスであるBenyvirusの複製酵素、ORF2は動物ウイルスのPestivirusのヘリカーゼ, ORF4は植物ウイルスのTobamovirusの外被蛋白質CPにそれぞれ類似性を示し、相同性の認められなかったORF3も植物細胞間移行蛋白質 (MP)と推定されました。この様なCAVのユニークなゲノム構造は、藻類ウイルスや植物ウイルスの進化を理解する上で大変興味深い情報の一つと考えられ ます。(文責:近藤秀樹 )

 

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