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日本育種学会優秀発表賞を受賞しました

[著者] 松島 良, 前川 雅彦, 藤田 直子, 坂本 亘

[タイトル] イネの胚乳のアミロプラストが巨大化するssg4変異体の解析

[掲載誌] 2012年日本育種学会秋季大会(第122回講演会)

[ 共同研究 ] 秋田県立大学 藤田 直子 准教授

[共同利用機器] ウルトラミクロトーム

[内容紹介]
澱粉は植物が光合成産物として合成するグルコースの多量体であり、米麦の可食部である胚乳の90%以上を占めます。澱粉は、人類の主食として重要なだけでなく、加工澱粉 (化学修飾をした澱粉)という形で加工品(甘味料,食品添加剤)や工業品(製紙用接着剤)としても利用されています。その用途は2000種類以上です。澱粉は細胞内では不溶性で、アミロプラストと呼ばれる細胞内構造体内部に蓄積し、澱粉粒と呼ばれる1 – 50 μmの粒子を形成します。今回、通常の稲よりも直径で約6倍の大きさのアミロプラストを発達させるssg4変異体の解析を行いました。その結果、植物がアミロプラストの大きさを制御する時に必要な新しい遺伝子を発見しました。澱粉粒の大きさは、その使用用途や収率に影響を与える重要な形質です。今回、アミロプラストの大きさを制御する機構の一部が明らかになったことで、将来的に澱粉粒の大きさも人為的に制御できるようになるかもしれません。
(文責 光環境適応研究グループ・松島 良)

関連リンク: 光環境適応研究グループ

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