ストレス応答に関与するアブシジン酸は微小管脱重合を介して細胞伸長を制御する

[著者] Takatani, S., Hirayama, T., Hashimoto, T., Takahashi, T., Motose, H.

[論文タイトル] Abscisic acid induces ectopic outgrowth in epidermal cells through cortical microtubule reorganization in Arabidopsis thaliana

[掲載論文] Scientific Reports, 5, 11364; doi: 10.1038/srep11364

[共同研究] 岡山大学理学部

[内容紹介]

アブシジン酸は、種子成熟や休眠・気孔開閉・ストレス耐性に関与する重要な植物ホルモンであるが、形態形成における機能はほとんどわかっていない。 今回、シロイヌナズナ野生株をアブシジン酸添加条件で生育すると、表皮細胞が異常な伸長を行い突起を形成することを見い出した。 このアブシジン酸による突起形成は、アブシジン酸の情報伝達経路を介して起きていた。また、アブシジン酸は細胞伸長を制御する表層微小管の不安定化を引き起こすことがわかった。 これらの結果から、アブシジン酸が微小管構造を制御することで、細胞伸長と形態形成に関わることが明らかになった。 アブシジン酸による突起形成は、アブシジン酸の形態形成における役割を細胞レベルで解析する良い実験系になると考えられる。
(文責 理学部・生物学科 本瀬宏康)

関連リンク: 環境応答機構研究グループ