ヒマワリの動原体構成要素を明らかにしました。

[著者] Nagaki, K., Tanaka, K., Yamaji, N., Kobayashi, H., and Murata, M.

[論文タイトル] Sunflower centromeres consist of a centromere-specific LINE and a chromosome-specific tandem repeat.

[掲載論文] Frontiers in Plant Science (2015), 6: 912.(http://journal.frontiersin.org/article/10.3389/fpls.2015.00912/abstract)

[共同研究] 東京農業大学ゲノム解析センターの共同利用

[使用した共通機器] DNAシークエンサー、qPCR (StepOne)

[内容紹介]
動原体は細胞分裂時に染色分体を娘細胞に均等に分配するための必須の機能体です。動原体は特異的なタンパク質とDNAで構成されていますが、種間でこれらのタンパク質の保存性は高いのに対して動原体DNA配列の保存性は低く種特異的です。そのため、個々の生物種で機能する人工染色体を作出するためには、その生物種の動原体DNA配列を明らかにする必要があります。今回、私たちは、キク科植物の主要作物であるヒマワリを用いて動原体構成要素を解析しました。はじめに、ヒマワリの動原体特異的ヒストンH3(HaCENH3)を単離し、これを認識する抗体を作成しました。この抗体を用いてヒマワリの動原体DNA配列をChIP-Seq法により解析したところ、主要なヒマワリ動原体DNA配列はLINE型のレトロトランスポゾンでした。動原体特異的なLINE配列は、これまでにどの生物種でも見つかっておらず、本研究によってLINE配列が動原体DNA配列として機能しうることが明らかになりました。加えて、よりCENH3と親和性の高い187 bpを反復単位とする縦列型反復配列が1対の染色体にのみ観察されました。これらの結果から、ヒマワリの動原体はLINE型から縦列型反復配列への遷移過程にあると推察されました。

(文責 核機能分子解析グループ・長岐 清孝)

関連リンク: 核機能分子解析グループ