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第2回IPSR国際トレーニングコース、成功裏に終了!

岡山大学資源植物科学研究所は、国際拠点化を目指した活動の一環として、昨年度から、国内外の若手研究者の育成、交流を目的としたIPSR国際トレーニングコースを行っております。

本年度は、第2回国際トレーニングコース(2015 IPSR International Training Course: Methods in Plant Stress Research)を、8月24日から28日まで開催いたしました。ほぼ一週間、海外(イギリス、アメリカ、台湾)からの3名の参加者と日本から3名(1名はバングラデシュからの留学生)の若手研究者は、共に質量分析機器を用いた様々な分析手法とデータ解析法の習得に励みました。

今回のコースでは以下の分析方法を主に学びました。
1)MALDI-TOF-MSを用いた植物共生微生物の迅速同定・分類
2)LC-MS/MSを用いたストレス関連植物ホルモンの分析
3)GC-MSを用いた害虫により誘導されたイネ由来揮発性物質の分析

このコースでは、分析方法の理論的背景等を講義により学んだ後に、各種質量分析装置を用いた解析を実際に参加者がサンプルの調整段階から行うことで、分析の実際を確実に理解できるよう配慮されたスケジュールで行われました。今年度は、この4月に竣工したばかりの植物科学研究棟の実験室を利用し、快適な実験環境で解析を行うことができました。またこのコースでは、米国Boyce Thompson植物科学研究所のEric Richards教授による特別セミナー「The interface between epigenetics and plant stress responses」が開催され、Richards教授が長年にわたり研究してこられたエピジェネティック制御の概念と環境ストレス応答との関連について、同教授の深い洞察と共に紹介していただきました。これに加えRichards教授がリードするラウンドテーブルセミナーにより、コース参加者はエピジェネティクスと環境応答や進化との関係について理解をより深めることができました。さらに、参加者は自分が現在行っている研究について紹介し、互いに議論しあうことで研究の視野と交流の輪を広げました。一方、倉敷夜散歩、大原美術館探訪、バーベキューパーティーといったリラックスできるイベントは、参加者間の理解をさらに深めることにつながったようです。

本年度も、確実な研究/実験手法の取得と国内外の参加者間の密接な交流の促進という、本国際トレーニングコースの狙いにのっとり、少人数編成のコースを企画しましたが、昨年同様この狙いどおりの非常に内容の濃いトレーニングコースになったようです。来年度も、改善できる点を検討しさらに魅力的なトレーニングコースを実施したいと考えています。

最後に、2015年度の国際トレーニングコースが成功裏に終了できたのは、参加者の皆様、それに本トレーニングコースの運営に尽力していただいた全ての方々のおかげです。皆様に心より感謝申し上げます。

来年も、皆様の積極的な参加を期待しております。

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