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イネのマンガン過剰耐性にOsYSL6が関与

[著者] Sasaki, A., Yamaji, N., Xia, J. X. and Ma, J. F.

[論文タイトル] OsYSL6 Is involved in the detoxification of excess manganese in rice

[掲載論文] Plant Physiology 157: 1832-1840 (2011)

[内容紹介]
イネは高濃度のマンガン(Mn)を集積しても毒性を示さないマンガン集積植物である。我々はこのマンガンの無毒化にYSL6という遺伝子が関与していることを突き止めた。OsYSL6はYSL (Yellow Stripe-like)ファミリーに属する。OsYSL6を破壊すると、マンガン過剰に対する耐性が低下した。破壊株の地上部のマンガンや他の金属の濃度は野生型株と変わらなかったが、破壊株の葉身のアポプラスト中のマンガン濃度は、野生型株と比較して高く、逆にシンプラストでは劇的に減少していた。OsYSL6は根と地上部の両方で発現し、その発現はマンガン濃度の影響を受けず恒常的であった。またOsYSL6タンパク質は根と葉身の全細胞に発現していた。これらの結果から、OsYSL6は組織内のマンガンの分配に関与して無毒化に寄与していることが考えられる。
(文責 植物ストレス学グループ・馬 建鋒)

関連リンク: 植物ストレス学グループ

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