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イネの銅再転流に関わる輸送体OsYSL16

[著者] Zheng, L. Q., Yamaji, N., Yokosho, K. and Ma, J. F.

[タイトル] YSL16 is a phloem-localized transporter of the copper-nicotianamine complex that is responsible for copper distribution in rice

[掲載誌] Plant Cell 24: 3767–3782 (2012)

[内容紹介]
銅は植物の必須元素であり、吸収された銅を古い組織から新しい組織へ転流させることは銅の体内の有効利用に非常に重要である。我々はOsYSL16が銅の転流に必要な輸送体であることを突き止めた。OsYLS16はニコチンアナミンー銅複合体の輸送体で、栄養成長期では、根、葉と基部節で、生殖成長期では節で高い発現を示す。また葉では、維管束付近、節では篩部に局在する。OsYSL16遺伝子を破壊すると、古い葉から新しい葉への銅の転流が減少し、止葉から穂への銅の転流も減少した。その結果、稔実歩合が大幅に低下した。したがって、OsYSL16は篩部輸送を介して、銅を新しい組織や穂へ届けるために必要な輸送体である。
(文責 植物ストレス学グループ・馬 建鋒)

関連リンク: 植物ストレス学グループ

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