研究テーマ
生理活性の解析とモニタリング

微生物の自然界での生き様を明らかにしたい

環境中での微生物の振る舞いは、遺伝子を調べただけではわかりません。そこで、実際の環境中での微生物の生理的状態を調べることが重要と考えています。当研究室ではモデル系を用いて微生物の生理的状態の変化をモニターする方法の開発を行っています。


微生物を蛍光顕微鏡で観察すると、ビフェニルを食べるときに出る「有害な食べかす」が微生物の分裂を邪魔してひも状になって生育が停止する細胞が見えます。(赤色に染色された細胞)
 ⇒ 影響をなくす手がかり
一部生育が停止しているコロニー 赤色細胞のみを写したコロニー


 微生物は有害物質を分解可能ですが、分解過程における生理活性の変化を計測し、分解活性を評価するモニタリング方法を開発しました。まず、代謝産物による微生物影響をモニターするため、コロニー形成の初期から蛍光観察可能なシステムを構築しました。また、統計解析により、生存活性を計測する手法を構築しまいした。その結果、微生物がコロニーを形成する極初期の段階から生存活性に影響が認められ、特に、水酸基が付加した代謝産物により影響が生じることを発見しました。これにより、分解過程での微生物の生理活性の推移が計測可能となりました。このモニター系をさらに改良し、微生物の自然界での生き様を明らかにしていきたいと考えています。

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