植物はどうやって生育に必要なミネラルを得ているのか?

 

三谷 奈見季准教授

 

植物ストレス学グループ

 
email: namiki-m(AT)okayama-u.ac.jp (ATをアットマークに変更してください)

植物はどうやって生育に必要なミネラルを得ているのか?

 

三谷 奈見季准教授

 

植物ストレス学グループ

 
namiki-m(AT)okayama-u.ac.jp

Q1 研究内容を教えて下さい。

広く言うと植物栄養学という分野にあたります。植物は生育に必要な養分(ミネラル)を主に土の中から得ていますが、植物が生育に必要な養分をどうやって獲得しているか、また足りないときにどう対処して生き延びているのか。私は特にケイ素という元素に注目し、その吸収メカニズムや環境変動に対する応答、有益効果の分子機構を明らかにすべく研究しています。

Q2 その研究は世の中にどのように役立つんですか?

少ない養分でも元気に生育する植物、可食部に栄養分を多く含む植物、また有害物質を含まない植物、病気や虫に強い植物の作出などに貢献できます。みんながおいしいものを安心してじゅうぶん食べることのできる世界へとつながるような、そんな研究を目指しています。

Q3 研究に関して、大変なことは何ですか?

私は植物を使った研究をしているので植物の気持ちを考えることが一番難しいです。タイミングを逃すと気分をそこねてしまい、良い結果が出ないです。その見極めがなかなか難しい。

Q4 大学では何を専攻しましたか?

今と同じです。具体的な実験テーマを一緒にラボに配属された3人であみだくじで決めたことは内緒です㊙。

Q5 大学院に進むことを決めた理由は? 

研究室に配属になって実験を始めたころあみだくじが大当たりだったのか、立て続けに面白い結果が出て、それで調子に乗ってうきうきで大学院へ進学しました。

Q6 研究者になった理由は何ですか?

大学院修了後一般企業への就職を決めていましたが、なんとなく違う気がして、後悔が残る気がして(全部“気がしている”だけなのですが、、、)、就職に踏み切れなくてそれでアカデミックの道を選びました。書いていて思いましたが、はっきりコレ!っていう理由はなかったみたいです。

Q7 研究者にならなかったら,就きたい職業は何ですか?

書道教室の先生になりたいです。老後の第二の人生で実現すべく、ひっそりと計画しているんです。

Q8 最近の楽しみは何ですか?

早寝早起きすることです。朝のしずかな時間に家事をしたり走ったりしています。時間がうまく使えている気がして、得した気分です。

Q9 オススメの本は何ですか?

「二人で紡いだ物語」です。日本を代表する物理学者である米沢登美子さんがご自身の半生を振り返った一冊です。研究はもちろん、とにかく何に対しても全力で取り組む筆者のパワフルさに圧倒されつつも元気をもらえます。私は結婚を決めたときに両親がプレゼントしてくれました。特に研究者を目指す女子学生さんにオススメする一冊です。

Q10 好きな言葉、あるいは座右の銘は何ですか?

「選んだ道がベストな道」です。自分が選んできた道は正解だった、そう考えるようにしています。

Q11 研究室でのイベントはありますか?

月に一回あるプログレスミーティング(データ報告会)の後は、みんなでケーキを食べます。ケーキ一切れ食べきることがだんだん厳しくなってきましたが(笑)、お疲れ様~と明日からの研究活動の士気を高めるため、わいわい楽しんでいます。

Q12 最後に、新・大学院生へのメッセージをお願いします!

探求心と好奇心で楽しく一緒に実験しましょう!