植物ストレス学グループ│岡山大学資源植物科学研究所

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環境変動に応答する植物の仕組み

 植物は移動できないため、様々な環境ストレスに対処する仕組みを備えています。我々はイネのマンガン変動に対処する仕組みを解明しました。イネは環境中のマンガン濃度に応じて、節で発現するマンガン輸送体OsNramp3がスイッチのように機能します。環境中のマンガン濃度が低い時には、吸収した限られたマンガンを成長活発な新葉などに輸送します。しかし、環境中のマンガン濃度が高い場合は、OsNRAMP3タンパク質を素早く分解し、マンガンを蒸散に従って、古い組織に分配するように切り替えます。


環境変動に応答する植物の仕組み


環境変動に応答する植物の仕組み

主な参考文献

  1. Yamaji, N., Sasaki, A., Xia, J.X.,  Yokosho, K and Ma, J.F. 2013.  A node-based switch for preferential distribution of manganese in rice. Nat. Commun. 4:2442 doi: 10.1038/ncomms3442.