Q1 研究内容を教えて下さい。
植物に病気を引き起こすカビ(糸状菌)に感染するウイルスの研究をしています。分子生物学や生命情報科学などの手法を用いて、植物・カビ・ウイルスの三者の関係を、分子のレベルから理解することを目指しています。
Q2 その研究のどんなところに惹かれていますか?
生命情報科学の発展にともない、カビから新しいウイルスがどんどん見つかっています。それらのウイルスが何をしているのかは大きな謎です。そんな謎のウイルス達が、生態系の中で『何か大事なこと』をしている可能性に面白みが秘められています。
Q3 その研究が進むと、世の中にどんなふうに役立ちますか?
カビに潜むウイルスが、宿主カビの病原性や進化にどのような影響をどうやって与えているか理解し、植物の保護に役立てられるとハッピーです。例えば、カビに潜んでいるウイルスを農薬として利用して、カビが植物に起こす病を撃退できる可能性があります。また、ウイルスの多様性や宿主・ウイルス間相互作用の基礎的な理解を得ることで、回り回って、色々な宿主における有用ウイルスの発見やウイルス病の制御に役立つかもしれません。
Q4 その研究を始めたきっかけは何ですか?
元植物研教授の鈴木信弘先生に誘っていただいたことです。
Q5 最近、研究に関して、一番嬉しかったことは?
カビのゲノム配列を解読している最中に、未知のウイルスらしき謎の環状DNAを見つけたことです。このように、予想外の発見があった時にワクワクします。
Q6 研究をしていて、大変だと感じることはありますか?
いろんな『No』に出くわすことです。例えば、論文のリジェクト(不採択)。研究者や博士課程学生は学術雑誌に論文を報告する必要がありますが、雑誌によっては9割以上の投稿が新規性不足などで不採択になります。たくさんの『No』に出くわして自虐的になってきた中、ドイツに留学したところ、「もっと自分の研究に自信を持て(Noと戦え)!!」と当時のボスに熱く鼓舞されました。話題になった「No No Girls」にも、研究人生に重なるものがあり、とても励まされました。
Q7 研究をやめたいと思うことはありましたか?
特に学生の頃は、研究者に憧れつつも、自分が研究者として生きていけるか分からず、やめようか…と常にうっすら思い続けていました。が、周りの方々に支えられ、今に至りました。
Q8 得意・好きな実験(研究)ワザは?
Q9 大学院に進むことを決めた理由は?
実験が楽しいと思ったからです。
Q10 研究者になろうと思ったきっかけは何かありましたか?
実験が楽しいという思いを引きずり続けた成り行きです。
Q11 では、ちょっと研究から離れた質問を。ご出身はどちらですか?
宮城県の小牛田というところです。合併して美里町になりました(市にはなれませんでした)。「みさとまちこちゃん」と「すっぽこジー」という愛すべきゆるキャラがいます。
Q12 植物研って, 一言で言うとどんなところですか?
植物ストレス科学を軸にいろんなことに興味を持つ研究者が集まっており、研究を支える職員さんも多く、共有設備が充実しているため、研究がとてもやりやすい場所です。
Q13 倉敷・岡山で好きなところは?
欲しいものは何でも手に入りつつも、街中にレトロな建物が残りつつ、自然のどかな風景も見える、『ちょうど良い都会』なところです。
Q14 では、最後に、新・大学院生へのメッセージをお願いします!
ドイツ留学時のボスから、研究に一番必要なものは「enthusiasm(強い熱意)」だと教わりました。植物研には、さまざまな技術をもった職員や先輩、植物にまつわる多様な生物、目の前の圃場、かっこいい機器が勢揃いです。ぜひワクワクを探しにきてください。