「前の細胞分裂」と「次の細胞分裂」の間の時期を「間期」という。細胞分裂という視点から見ると、「休んでいる時期」の様に見えるが、多くの生命活動は間期の細胞により営まれていることを考えれば、「生物の細胞にとって一番アクティブな時期」である。しかし、「細胞遺伝学者的視点」で見れば、やはり「退屈な時期」である。
　写真は、左から順に「オルセイン染色」、「免疫染色により動原体（マゼンダ）および微小管の成分の１つであるチューブリン（緑）を可視化したもの」、「組織免疫染色による3D解析（色は免疫染色と同じ）」および「組織免疫染色の結果に基づく模式図」（スケールバーは10 μm）。タマネギの間期核では、動原体が一方に寄って存在しているのが「免疫染色」の写真でわかる。3D化すると「寄っている動原体」は、核の表面だけでなく内側に立体的に存在することがわかる。間期の細胞では、チューブリンが細胞壁にうっすら見られる（組織免疫染色の写真）。
 

　次のページの動画はは、間期細胞を含む3D回転動画。細胞壁に存在するチューブリンが2D写真よりもよくわかる。