データ駆動型作物デザイン技術の開発

農業形質は遺伝要因と環境要因で決定されます。作物の生産性は、生育ステージの特定の段階で顕在化する農業形質に依存するため、それまでの環境応答にともなう生理状態変化の履歴が大きく影響します。従って、任意の環境に対して農業形質を頑健化するには、生長履歴に沿った遺伝子×環境相互作用の理解が必要となります。将来の気候変動に対して遺伝要因の最適な組み合わせを推定できれば、生産リスクの先制的な回避が期待できます。主要穀物であるムギ類の収量に強く影響する出穂性は、圃場環境の季節変動と相互作用する遺伝形質ですが、その多様性を説明する遺伝要因のほとんどが未知であり、この農業形質を改良することによる生産の安定化は喫緊の課題となっています。

本研究では、作物の農業形質に関わる生理状態や遺伝子構成を生長履歴に沿って推定し、その最適化によって農業形質を頑健化する技術の実証を目指します

この研究は、JSTのCREST「植物頑健性」の研究課題として、岡山大学、理化学研究所、横浜市立大学、名古屋工業大学の共同で行っています。

>>> アブシジン酸応答機構の解析
>>> その他の変異株

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