「前期」の細胞では、染色体の凝縮が始まる。凝縮し始めた染色体は、「ひも状の構造」として観察される。
動原体は、形成され始めた「くびれ」に位置し、明確な構造となる(免疫染色および組織免疫染色)。組織免疫染色では、チューブリンを含む環状の構造体(前期前微小管束:Preprophase band)が細胞壁に沿って細胞の赤道面が形成されるあたりに観察されるようになる。前期前微小管束は、植物でのみ見られる構造である。チューブリンのシグナルは、前期の核膜にも観察される。
下の動画は、前期細胞を含む3D動画。前期前微小管束が、2D写真よりも明確に見える。
ムービー 1.4 タマネギ前期細胞を含む3D動画
マゼンダは動原体、緑はチューブリンを示す。
ムービー 1.5 タマネギ前期細胞を含むスライス動画
マゼンダは動原体、緑はチューブリンを示す。