表1.染色体染色法と染色原理
染色原理
染色法
特徴
染色体を構成するタンパク質への非特異的な物理的吸着
酢酸カーミン、酢酸オルセイン、ギムザ染色液
染色体以外のもの
(デンプンや油体、他器官にあるタンパク質)も
染まってしまう。
DNAに反応(塩基組成に関係なし)
フォイルゲン染色
アルデヒド基を化学的に染める。細胞内から生じるアルデヒド基の多くは染色体DNA由来なので、
染色体DNAを「ほぼ定量的」に染める。
DNAに反応(AT塩基対特異的)
DAPI、ヘキスト、キナクリン、キナクリンマスタード
AT塩基対特異的に色素が吸着し、
AT塩基対を多く含む染色体領域が濃く、
AT塩基対含量が低い領域は薄く染色される。
DNAに反応(GC塩基対特異的)
クロモマイシンA3、ミスラマイシン
GC塩基対特異的に色素が吸着し、
GC塩基対を多く含む染色体領域が濃く、
GC塩基対含量が低い領域は薄く染色される。