光合成と葉緑体分化の国際シンポジウムISPCB2018を開催しました

International Symposium on Photosynthesis and Chloroplast Biogenesis
(ISPCB2018 Kurashiki)
2018年11月7日~10日(倉敷国際ホテル・倉敷市民会館)

 光合成は植物の生育だけでなく、我々の地球大気環境の維持にも重要な化学エネルギー反応です。チラコイド膜に存在する光化学装置で吸収される光エネルギーは水分解とプロトン勾配により得られる還元エネルギーからATPやNADPHを生成し、カルビンーベンソン回路により大気中あるいは海洋中の二酸化炭素を固定して有機物にします。植物の成長に不可欠な光合成反応の根本理解は、光合成細菌(シアノバクテリア)の研究で先駆的に進められてきました。一方で、陸上植物の光合成はシアノバクテリアの細胞内共生に由来する葉緑体で行われますが、葉緑体は「プラスチド」となって光合成以外にも貯蔵オルガネラなどとして様々な機能を発揮するため、光合成と葉緑体分化は、密接に関連しながら光合成の機能を維持しています。加えて、最近の光合成研究からは、日々刻々と変化する光(日照)やそれ以外の環境(温度、湿度など)からうける光阻害作用をいかに克服するか、が重要であることがわかってきました。
 このような背景から、光環境適応研究グループが中心となり、11月7日〜10日に、光合成と葉緑体分化に関する国際シンポジウムInternational Symposium on Photosynthesis and Chloroplast Biogenesis (ISPCB2018 Kurashiki)を開催しました。国内外から170名を超える参加者が集い、招待講演21題、口頭発表39題、ポスター117題の発表を行いました。当該分野をリードする14名の外国人招待演者および8名の国内招待演者、50名を超える海外研究者が参加し、活発な意見討論が行われました。一部の参加者は、倉敷ゲストハウスに滞在し、植物研も訪問されました。
 なお、本シンポジウムは、新学術領域「新光合成:光エネルギー転換反応の再最適化」および「公益社団法人大原奨農会」の援助を得て行われました。

関連リンク: 光環境適応研究グループ