大麦・野生植物資源研究センター


ゲノム多様性グループ

  • 東アジアの在来種を中心に世界中から収集された岡山大学のオオムギ遺伝資源は、在来種および育成品種・系統、実験系統、野生系統など約1万点からなる。これ らオオムギ多様性の二次中心である東アジアの遺伝資源、さらにゲノム関連リソースを配布するオオムギのジーンバンク事業は国際的に高く評価されている。 大麦グループでは、1)オオムギ遺伝資源の収集と保存、2)その遺伝的な多様性・特性の評価、3)データベース作成と世界中の研究者への材料・情報 の提供、4)オオムギの有用形質の遺伝学的解析、5)EST、分子マーカー、DNAライブラリーなどゲノム研究のリソースの開発と、これらを利用したオオムギ多様性の解明に取り組んでいる。
    教授: 佐藤 和広  助教: 最相 大輔  助教: 久野 裕

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遺伝資源機能解析グループ

  • 本研究グループは麦類遺伝資源から有用遺伝子を特定し、その機能を解明することを目指している。世界で4番目に重要 な穀物であるオオムギについて、当研究所の豊富なオオムギコレクションを利用して、形作りや品質に関わる重要形質について研究している。 代表的な研究を紹介する。 1)種子の皮性・裸性を決定する分子機構の解析 典型的なオオムギは実(頴果)が殻(頴)と接着しており、皮麦とよばれる。しかし、一部のオオムギは実と殻が容易に分かれ、裸麦(はだかむぎ)と呼ばれる。皮麦は主にビール原料や家畜の飼料になるが、食用には裸麦が適している。オオムギの種子の皮性・裸性の 違いは単一の遺伝子によって支配され、裸性は劣 性遺伝子(nud)による。われわれのグループは分子遺伝学的手法によりオオムギの皮性・裸性を決める遺伝子がERF転 写因子であることを突き止めた。現在、実と殻の接着と分離を決める詳細な分子機構の解明を目指している。最近ではオオムギの種子の褐変に関連するポリフェ ノール遺伝子、βグルカン合成酵素遺伝子、さらには芒の伸長を決める重要な遺伝子Lks2wo単離することに成功した。
    教授: 武田 真

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野生植物グループ

  • 当研究室では研究所の創立以来、野生植物種子の収集事業をおこない、現在222科5,125種29,792点の種子標本を保有している。このうち冷凍保存によって生存していると考えられるのは205科3,630種15,598点である。種子コレクションの特色として、日本国内の雑草のほぼ全種を保有し、また、国内で多くが希少種となった塩生植物と水生植物の収集も充実している。最近は、絶滅危惧種が多く含まれる人里や里山の植物種子の収集に力を注いでいる。海外調査も行い、東南アジアなど各地の種子コレクションがある。これらすべての種子に関するデータは種子画像とともにデータベースに保存され活用されている。研究者・機関などからの希望には、応じられる範囲で種子を配布している。
    教授: 佐藤 和広(兼任) 助教: 山下 純 助教: 池田 啓

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核機能分子解析グループ

  • 細胞分裂
  • 細胞核は、真核生物の最も重要な細胞内器官であり、複雑な構造と多種多様な機能を有している。核内のDNAは分割され、染色体に折りたたまれており、このことによりDNAにコードされている遺伝情報は正確に娘細胞に渡される。 本研究グループでは、植物を主たる材料として、核および染色体の構造と機能に関する分子細胞学的および分子遺伝学的研究を行う。特に、植物の染色体機能要素(セントロメア、テロメア、複製起点)の機能構造解析を精力的に進めることにより、人工染色体の構築を目指す。また、核クロマチン構造と遺伝子発現についても研究を行う。
    教授: 村田 稔   准教授: 長岐 清孝

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ゲノム制御グループ

  • 21世紀における持続的農業と食糧確保は、自然環境との調和的な共生の中での人類生存にとってきわめて重要な課題である。本グループでは、野生種からの遺伝子移入やゲノム再編成による効率的な食料生産のために必要な遺伝要因の解明および植物ホルモンによる遺伝子発現制御機構の解明を目的とする。 本グループの研究内容は、 1)野生イネOryza longistaminataの染色体部分導入による生育旺盛型イネの開発とその要因解析 2)イネにおけるDNAトランスポゾンnDartを利用したトランスポゾンタグラインの育成 3)イネ科作物種子の休眠形成メカニズムの解明4)イネ科有用野生植物からの酸化ストレスや金属ストレス耐性遺伝子群の単離とそれらの新規耐性作物創生への応用
    教授: 前川 雅彦  准教授: 江崎 文一  准教授: 杉本 学
    助教: 宇都木 繁子  助教: 力石 和英

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