植物ミトコンドリアの遺伝子発現制御機構の解明

[著者] Takashi Hirayama, Takakazu Matsuura, Sho Ushiyama, Mari Narusaka, Yukio Kurihara, Michiko Yasuda, Misato Ohtani, Motoaki Seki, Taku Demura, Hideo Nakashita, Yoshihiro Narusaka, Shimpei Hayashi

[論文タイトル] A poly(A)-specific ribonuclease directly regulates the poly(A) status of mitochondrial mRNA in Arabidopsis

[掲載論文] Nature Communications

[雑誌のURL] http://www.nature.com/ncomms/2013/130805/ncomms3247/full/ncomms3247.html

[共同研究] 理化学研究所など

[使用した共通機器] シークエンサー、レーザー共焦点顕微鏡

[内容紹介] ミトコンドリアの遺伝子発現制御機構は、ほとんどの生物でまだ未解明です。我々は、シロイヌナズナにおいてpoly(A)特異的RNA分解酵素AHG2とpoly(A)付加酵素AGS1が協調して、ミトコンドリアmRNAのpoly(A)鎖を直接制御し、ミトコンドリア遺伝子発現を調節していることを明らかにしました。この2つの因子のバランスが崩れると、ミトコンドリアの正常な働きが失われ、ストレス応答に重要な役割を持つ植物ホルモンのアブシジン酸、サリチル酸へ応答に決定的な影響が出ることがわかりました。このことから、AHG2-AGS1によるミトコンドリアmRNA制御機構は、植物にとって非常に重要な機能であることが示されました。一般的にpoly(A)特異的RNA分解酵素は、細胞質または核にあるmRNAの安定性制御に関わっているので、植物は特有のミトコンドリア遺伝子発現制御機構を持っていることが示されました。本研究は、理化学研究所などとの共同研究で行われました。 (文責 環境応答機構研究グループ・平山 隆志)

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