澱粉粒の大きさを制御する遺伝子を発見しました

[著者] Matsushima, R., Maekawa, M., Kusano, M., Kondo, H., Fujita, N., Kawagoe, Y., Sakamoto, W.

[論文タイトル] Amyloplast-Localized SUBSTANDARD STARCH GRAIN4 Protein Influences the Size of Starch Grains in Rice Endosperm

[掲載論文] Plant Physiology, 164:623-636, 2014

[雑誌のURL] http://www.plantphysiol.org/content/164/2/623.abstract

[共同研究] 理化学研究所環境資源科学研究センター、秋田県立大学、農業生物資源研究所

[使用した共通機器] ウルトラミクロトーム、シークエンサー、走査型電子顕微鏡、共焦点レーザー走査型顕微鏡

[内容紹介] 澱粉は、植物が光合成産物として合成するグルコースの多量体であり、米麦の可食部である胚乳の90%以上を占めます。澱粉は人類の主食として重要なだけでなく、加工澱粉という形で加工製品(甘味料,食品添加剤)や工業製品(製紙用接着剤)としても利用されています。その用途は2000種類以上と言われます。澱粉は細胞内では不溶性で、「澱粉粒」と呼ばれる1 – 50 μmの結晶粒子を形成します。澱粉粒の大きさは、精製効率や利用用途を規定する重要形質ですが、澱粉粒の大きさを決める分子機構はどの植物種においても分かっていませんでした。私たちは、独自に開発した観察方法を使い、澱粉粒が巨大化するイネの突然変異体 (ssg4変異体)の単離に成功しました。本論文では、ssg4変異体の原因遺伝子 (SSG4遺伝子)を同定し、SSG4遺伝子がこれまで解析されていない機能未知のタンパク質をコードしていることを明らかにしました。本論文では、SSG4遺伝子の発現部位や細胞内局在性なども報告しています。SSG4は、澱粉粒の大きさを制御する因子としては最初の例であります。今回の成果は、澱粉粒の大きさを人為的に制御する技術の開発につながるかもしれません。(文責 光環境適応研究グループ・松島 良)

澱粉粒形状

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