植物の人工染色体を創出

[著者] Minoru Murata, Fukashi Shibata, Akiko Hironaka,Kazunari Kashihara, Satoru Fujimoto, Etsuko Yokota and Kiyotaka Nagaki

[論文タイトル] Generation of an artificial ring chromosome in Arabidopsis by Cre/LoxP-mediated recombination

[掲載論文] The Plant Journal (2013) 74: 363–371

[内容紹介]
これまで酵母や動物の人工染色体は創出されていましたが、植物ではまだ再現性のある成功例がありませんでした。今回私たちは、シロイヌナズナの染色体を操作する“トップダウン法”によって植物人工染色体の創出に成功しました。この人工染色体ATARC1は非常に小型(2.85 Mb)で、セントロメアも通常の1/10以下の長さしかありません。また、線状ではなく環状です。しかし、AtARC1は細胞分裂中でも安定で、次代へも40%以上伝達されます。また、この人工染色体の中には、LoxPと呼ばれる34塩基対からなる特異的DNA配列が存在するため、この配列をターゲットとする遺伝子導入が行えます。この人工染色体には、起源した染色体に由来する150ほどの遺伝子が座乗していますが、ATARC1を保持する植物には、大きな異常は見られませんでした。この研究成果は、英国の研究雑誌The Plant JournalのFeatured Articleとして発表されました。

130501

植物環状人工染色体の創出法

(文責 核機能分子解析グループ・村田 稔)

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/tpj.12128/full

関連リンク: 核機能分子解析グループ