昆虫食害におけるイネの防御シグナリング

[著者] Shinya T., Yasuda S., Hyodo K., Tani R., Hojo Y., Fujiwara Y., Hiruma K., Ishizaki T., Fujita Y., Saijo Y., Galis I.

[論文タイトル] Integration of danger peptide signals with herbivore-associated molecular pattern signaling amplifies anti-herbivore defense responses in rice.

[掲載論文] Plant J. (2018) 94:626-637
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/tpj.13883

[使用した共通機器] LC-MS/MS、隔離温室、ルミノイメージアナライザー

[共同研究] 奈良先端科学技術大学院大学、国際農林水産業研究センター

[内容紹介]
植物が害虫を認識し防御応答を誘導する上で、食害部位に残存する昆虫の吐き戻し液(唾液)に含まれる分子や、食害により産生する植物分解物を認識することで、強固で効果的な防御応答を誘導します。しかしながら、個々の分子の認識に伴い活性化する防御シグナルがどのように統合され、害虫に対抗する防御反応に至るのかは不明でした。本研究では、イネにおけるクサシロキヨトウ食害認識に関わる植物分解物として、イネの内生ペプチドに注目して、吐き戻し液由来分子との同時認識時の応答を解析しました。その結果、イネが食害をうけた際には害虫由来分子に加え、内生ペプチドを同時に認識することで、より強固な防御応答を誘導することが推察され、防御誘導における興味深いシグナルネットワークの存在が示唆されました。
(文責 植物-昆虫間相互作用グループ・新屋)

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