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オオムギの芒(のげ)の長さと穂の密度を決める遺伝子の場所を特定
[著者] Taketa, S., Yuo, T., Sakurai, Y., Miyake, S. and Ichii, M.
[タイトル] Molecular mapping of the short awn 2 (lks2) and dense spike 1 (dsp1) genes on barley chromosome 7H
[掲載誌] Breeding Science 85: 80-85 (2011)
[共同利用機器] シークエンサー
[内容紹介] 短芒遺伝子(lks2)および密穂遺伝子(dsp1) は東アジアのオオムギに固有の遺伝子です.これら2つの穂の形態を決める遺伝子は安定生産および地域適応性に関係するとみられるため重要です.これら遺伝 子をポジショナルクローニングする第一歩として,樺太在来と会津裸3号の交雑F2 98個体を用いて分子マッピングを行いました.dsp1は7H染色体短腕基部にマップされました.lks2は7H長腕上で,ESTベースのマーカーである k04151とk06123の間にそれぞれ基部側0.5 cMおよび末端側1.0 cMの距離をおいて位置していました.k04151とk06123はともにイネ第6染色体上の遺伝子と相同性を有し,それらの間の物理距離は5.6 Mbpでした.この区間において,イネ–オオムギ間の遺伝子の相同性を利用してマーカー開発を試みました.57個のイネ遺伝子から出発して,15個 (26.3%)の多型を示すESTベースのマーカーが得られました.lks2の候補領域における遺伝子の並びはイネとは異なっていたことから,オオムギと イネが共通祖先から分化する過程で対応する部分の染色体構造に変化が生じたことが示唆されます.(遺伝資源機能解析グループ 武田 真)
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