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突然変異の原因物質である酸化ヌクレオチドを消去するNUDX酵素を発見

[著者] Kondo, Y., Rikiishi, K., and Sugimoto, M.

[論文タイトル] Rice Nudix Hydrolase OsNUDX2 Sanitized Oxidized Nucleotides

[掲載論文] Antioxidants (2022), 11: 1805.
https://doi.org/10.3390/antiox11091805

[内容紹介]
オゾン層により地表に到達する紫外線の99%がUV-Aですが、宇宙ではUV-B、Cを含む全ての紫外線に曝露されます。紫外線で生じる活性酸素種により細胞内で酸化ヌクレオチドが生成します。酸化ヌクレオチドはDNAやRNAに取り込まれ突然変異や生育異常を引き起こす要因となり、食料自給のため宇宙環境で栽培する植物の生育に及ぼす影響が懸念されます。今回私たちは、環境ストレスに対する応答・防御に重要な役割を持つNudix hydrolase(NUDX)について、イネNUDX2(OsNUDX2)がUV-Cで誘導されること、酸化ヌクレオチド8-oxo-dGTPを加水分解すること、突然変異を抑制することを明らかにしました。これらの結果より、OsNUDX2は酸化ヌクレオチドを消去し紫外線ストレスの軽減に関与する事を示しました。 (文責 杉本 学)

[お問い合わせ先] 環境機能分子開発グループ ・杉本 学

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