イネの根の伸長に必要なアルギニン合成遺伝子の同定

[著者] Jixing Xia, Naoki Yamaji, Jing Che, Ren Fang Shen and Jian Feng Ma

[タイトル] Normal root elongation requires arginine produced by argininosuccinate lyase in rice

[掲載誌] The Plant Journal (2014) 78, 215–226

[内容紹介] 植物の根は養分や水分の吸収、地上部の支持、環境ストレスの感知などの重要な役割を果たしています。植物の種類によって根の形態が異なりますが、イネは主に冠根からなるユニークな根系を形成しています。しかし、イネの根の形成に関する分子機構の理解はまだ浅いです。我々はトランスポゾンTos-17 挿入変異体から偶然見つけた短根の変異体を用いて、その原因遺伝子を同定したところ、アルギニン生合成の最後のステップを触媒するargininosuccinate lyase (ASL)をコードしていることを明らかにしました。OsASL1はN末端が異なる二つの転写産物OsASL1.1とOsASL1.2があり、OsASL1.1のみが酵母でアルギニン合成能を示しました。OsASL1.1は根と地上部で発現しており、コードされるタンパク質はプラスチドに局在していました。また培地にアルギニンを添加すると、変異体の根の伸長が回復しました。これらのことはイネの根の伸長にOsASL1によって合成されたアルギニンが必要であることを示しています。(植物ストレス学グループ・馬 建鋒)。

関連リンク: 植物ストレス学グループ