ハダニの天敵であるカブリダニの種構成推定法を確立

[著者] Sonoda, S., Kohara, Y., Siqingerile, Toyoshima, S., Kishimoto, H. & Hinomoto, N.

[タイトル] Phytoseiid mite species composition in Japanese peach orchards estimated using quantitative sequencing

[掲載誌]  Experimental and Applied Acarology (2012) 56:9-22

[共同研究] 野菜茶業研究所、果樹研究所、中央農業総合研究センターとの共同研究

[共同利用機器] DNAシーケンサー

[内容紹介] 我々は岡山県のモモ圃場においてカブリダニの個体群動態を調査しようとしました。しかし、大量のカブ リダニを形態に基づいて分類することは極めて困難でした。そこで、カブリダニの種構成を簡便に推定するための手法の開発しようと思い立ちました。まず、岡 山のモモ圃場に生息する主要な5種のカブリダニ(コウズケカブリダニ、ニセラーゴカブリダニ、ミヤコカブリダニ、ケナガカブリダニ、ミチノクカブリダニ) よりPCRを用いてリボゾームDNAを増幅しました。PCR産物のクローニングと塩基配列決定により、種特異的な多型部位を検出しました。組換えプラスミ ドより新たに増幅したPCR産物を様々な割合で混合し、基準となる鋳型DNAを作成しました。ダイレクトシーケンシングを行った後、それぞれの種特異的塩 基配列部位において認められた2つのピークの実測値と期待値を比較しました。実測地と期待値を補正するための二次元回帰式を算出しました。これによって、 モモ圃場におけるカブリダニの種構成が簡単に推定できるようになりました。早速、岡山県のモモ圃場に生息するカブリダニに適用した結果、カブリダニの種構 成は調査期間中に変化し、防除圧の異なる調査圃場間でも異なっていることが明らかとなりました。(文責:野生植物グループ・園田 昌司)。

 

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