新しい科のウイルスの発見です

[著者] Lin, Y.-H., Chiba, S., Tani, A., Kondo, H., Sasaki, A, Kanematsu, S and Suzuki N.

[論文タイトル] A novel quadripartite dsRNA virus isolated from a phytopathogenic filamentous fungus, Rosellinia necatrix.

[掲載論文] Virology 426-42-50.

[共同研究] 果樹研究所・兼松博士との共同研究

[内容紹介]
国際ウイルス分類委員会の第9次報告書が今年出版されましたが、そこでは87の科が認知されています。その中で菌類に感染するウイルスの科は12含まれています。本論文では、植物病原糸状(子のう菌)である白紋羽病菌Rosellinia necatrixか ら、ゲノムが4分節dsRNAセグメントから成る新しい球状ウイルス(直径45 nm)を 同定しました。このウイルスをRosellinia necatrix quadrivirus 1と名付け、新規の科(Quadriviridaeを提唱)を構成するウイルスとして、国際ウイルス分類委員会へ提案しております。本ウイルスが新しい科 の代表種とするにふさわしいことは、複数の粒子構造蛋白質が存在すること(他の4分節のウイルスでは 報告例がない)、他の科のウイルスとは系統学的に異なることから明らかです。分類を他の界の生物と単純に比較はできないと思いますが、植物に当てはめると アブラナ科、マメ科等とは異なる新しい科に属する新種の植物が見つかったと同じようなインパクトの発見です。
尚、本研究は、果樹研の兼松博士との共同研究として行われました。

関連リンク: 植物・微生物相互作用グループ