OsNIP1;1とOsNIP3;1の過剰発現はイネのヒ素集積を低下させる

[著者] Sun, S. K., Chen, Y., Che, J., Konishi, N., Tang, Z., Miller, A. J., Ma, J. F. & Zhao, F. J.

[タイトル] Decreasing arsenic accumulation in rice by overexpressing OsNIP1;1 and OsNIP3;3 through disrupting arsenite radial transport in roots.

[掲載誌] New Phytologist  219: 641–653 (2018).

[内容紹介] ヒ素は毒性の強い半金属です。コメは我々の主なヒ素の摂取源ですが、イネは他の植物よりヒ素を高集積する特性を持っています。本研究では、水チャネルに属するOsNIP1;1とOsNIP3;1をイネに過剰発現させると、ヒ素の集積が大幅に減少することを突き止めました。OsNIP1;1とOsNIP3;1は共にヒ素を輸送する活性を持ち、細胞膜に局在している輸送体です。OsNIP1;1とOsNIP3;1を過剰発現させると、ヒ素の吸収量にはほとんど影響せず、根から地上部へのヒ素の転流が大幅に減少しました。おそらく一旦吸収したヒ素がOsNIP1;1とOsNIP3;1によって根から排出されることに起因すると思われます。

(文責 植物ストレス学グループ・馬 建鋒)