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イネのケイ素蓄積に関与する輸送体遺伝子の同定

[著者] Mitani-Ueno, N., Yamaji, N., Huang, S., Yoshioka, Y., Miyaji, T., & Ma, J. F.

[タイトル] A silicon transporter gene required for healthy growth of rice on land

[掲載誌] Nature Communications, 14(1), 6522(2023)

[内容紹介] イネを含む多くの植物は、ケイ素を特定の組織に積極的に蓄積することで、さまざまなストレスから身を守っている。本研究では、イネの特定の細胞へのケイ素の蓄積に必要な輸送体タンパク質SIET4(Silicon Efflux Transporter 4)を同定し、イネの正常な生育には適切なケイ素の蓄積が不可欠であることを明らかにした。SIET4遺伝子はすべての生育期間を通じて恒常的に葉に高発現し、細胞膜タンパク質をコードする。またSIET4タンパク質はケイ酸を排出する活性を持ち、ケイ素が蓄積する葉の表皮細胞とケイ化機動細胞の隣の細胞に局在する。すなわちSIET4は葉の表面やケイ化機動細胞へとケイ素を排出する役割を持つ。SIET4 遺伝子を破壊したイネは、ケイ素のない水耕液で栽培した場合、野生型イネと変わらない生育を示したが、土耕栽培やケイ素を添加した水耕液で栽培した場合は、生育が著しく抑制され、最後は死に至った。通常はケイ素が蓄積しない葉の内部の葉肉細胞にケイ素が蓄積してしまい、さまざまなストレス応答に関わる数百の遺伝子の発現が誘導され、この異常で不必要なストレス応答によって生育が著しく抑制された。(植物ストレス学グループ・馬 建鋒)。

関連リンク 植物ストレス学グループ

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