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イネの鉄の分配に関与する輸送体OPT7の同定
[著者] Yamaji, N., Yoshioka, Y., Huang, S., Miyaji, T., Sasaki, S. & Ma, J. F.
[タイトル] An oligo peptide transporter family member, OsOPT7, mediates xylem unloading of Fe for its preferential distribution in rice
[掲載誌] New Phytologist, 242: 2620–2634 (2024)
[内容紹介] 鉄は植物の必須元素であり、様々な生理機能を発揮するために、根に吸収されたあと、地上部のさまざまな器官や組織に運ばれる必要があります。しかし、鉄の分配メカニズムについてまだ明らかにされていません。本研究では、リゴペプチドトランスポーターファミリーに属するOsOPT7が鉄の分配に関与することを明らかにしました。OsOPT7は節、特に最上位の節Iで高発現しており、その発現は鉄欠乏によって誘導されます。OsOPT7は主に節の肥大維管束の木部柔細胞と葉の維管束組織に局在し、OsOPT7を破壊すると、鉄の吸収には影響しませんでしたが、新葉、上位節、発達中の穂への鉄の分配は減少しました。また古い葉への鉄の分配は増加しました。さらに、OsOPT7の破壊は、葉鞘への鉄の分配を減少し、葉身への鉄の分配を増加しました。これらの結果は、OsOPT7は、イネの発達中の器官への長距離分配と葉での局所分配の両方において、木部からの鉄の排出に関与していることを示しています。 (植物ストレス学グループ・馬 建鋒)。
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