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イネ種子へのカルシウム集積に関与する遺伝子の同定

[著者] Wang, P., Yamaji, N., Mitani‐Ueno, N., Ge, J., & Ma, J. F.

[タイトル] Knockout of a rice K5. 2 gene increases Ca accumulation in the grain

[掲載誌] Journal of Integrative Plant Biology, 66 :252-264 (2024)

[内容紹介] 主食であるコメは我々のカルシウムの摂取源の一つであるが、精白米中のカルシウム濃度が低い。本研究では、カルシウム集積の高いイネ変異体を単離し、その原因遺伝子OsK.2を同定ました。OsK.2は根の内鞘細胞に局在し、この遺伝子を破壊すると、導管液中のカリウム濃度が減少しましたが、カルシウムの濃度が高くなりました。また種子のカルシウム濃度を比較したところ、野生型イネと比べ、変異体のほうが25%以上高くなりました。しかし、収量などの農業形質はほとんど変わりませんでした。この遺伝子は今後高カルシム集積のイネ品種への育種に活用されることが期待されています。(植物ストレス学グループ・馬 建鋒)。

関連リンク 植物ストレス学グループ

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