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キチンオリゴ糖を介したイネの害虫食害認識システム

[掲載論文]
Kanda, Y., Shinya, T., Wari, D., Hojo, Y., Fujiwara, Y., Tsuchiya, W., Fujimoto, Z., Thomma, B.P.H.J., Nishizawa, Y., Kamakura, T., Galis, I. and Mori, M. (2024), Chitin-signaling-dependent responses to insect oral secretions in rice cells propose the involvement of chitooligosaccharides in plant defense against herbivores. Plant J. https://doi.org/10.1111/tpj.17157

[内容紹介] 植物が害虫食害を認識し、防御応答を誘導するためには、「傷」に加えて、害虫が摂食時に体内から放出する「吐き戻し液成分」の感知が重要と考えられています。しかしながら、植物が監視対象とする吐き戻し液中の分子やその受容体の報告は限られていました。今回私たちは、イネを食害する害虫であるクサシロキヨトウを用いた解析により、吐き戻し液に含まれるキチンオリゴ糖をイネが認識することを明らかにしました。キチンオリゴ糖は害虫食害時に、イネの細胞表層に存在するキチン受容体CEBiP/OsCERK1によって認識され、イネの防御応答を促進することが示唆されました。(植物-昆虫間相互作用グループ・新屋友規)

[共同研究] 農研機構、ケルン大学、東京理科大学
[関連リンク] 植物-昆虫間相互作用グループ

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