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2022 大原サマーサイエンスインターンシップ (今年の募集はこちら!

岡山大学資源生物科学研究所は、国内外の研究者と連携し、食糧・農業分野における地球課題解決に向けた基礎研究を推進しています。
この度、その先端的な研究を体験するインターンシップを開催いたします。

本研究所は、クラボウ(倉敷紡績株式会社)の2代目経営者であり、大原美術館を初め、病院・研究所・学校等の多様な施設を創設された社会福祉家でもある大原孫三郎氏により、日本初の農業研究を行う私設研究所として設立されました。これらの数々の業績を持つ大原氏の、「わしの目は10年先が見える」という先進性と洞察力にも触れて頂き、将来を考える時期にある方々への道標になればとも考えております。
(本インターンシップは、公益財団法人 大原奨農会の助成を受けております。)

*今年の案内ページはこちら

【お問い合わせ】 ossi(AT)okayama-u.ac.jp (AT)を@に変えてください。

通常3日以内にお返事させていただきます。お返事が届かない場合には、迷惑メールフォルダをご覧ください。

【開催時期】     令和4年9月5日(月)~ 9月8日(木)

【開催場所】     岡山大学 資源植物科学研究所 〒710-0046 岡山県倉敷市中央2-20-1

【プログラム】   9月5日 午前 開会式、オリエンテーション

9月5日 午後〜8日 午前 研究体験および研究紹介

9月8日 午後 大原美術館見学など、閉会式

【募集人数】   8名まで(応募者多数の場合には選考あり)

参加者には岡山大学規定に基づき交通費・宿泊費を支給させていただきます。

(倉敷市内など、出発地により一部支給がされない場合があります)

【応募資格】  先端農業に関する研究者を目指すことを考えている方

【スケジュール】 受付開始  4月22日(金)

応募締切  6月10日(金)

結果通知  7月初旬

【研究体験内容(以下より4つを選択、うち2つを体験)】

『植物の免疫系って?〜イネの病気抵抗性解明!』

コメは最も重要な作物の一つであり、イネの耐病性の向上は重要な研究課題です。私達は、イネ免疫の主要な構成要素である免疫受容体の包括的な理解により、免疫をデザインできるようにしたいと考え、ライブイメージングやゲノム編集などの技術を組み合わせて研究を行っています。『研究体験』では、上記の私達の最先端の研究に触れる機会を提供します。

『何してる?組織 x AIで植物のゲノム制御機構を俯瞰する!』

統合ゲノム育種グループでは、急速な環境変化に対応するための迅速な育種技術の開発をおこなっています。これらの技術のひとつとして、植物組織内エピジェネティック修飾解析技術があります。本研究体験では、この技術を用いて植物組織内のエピジェネテイック修飾を1細胞レベルで検出し、それらをAIにより解析する方法を体験することが出来ます。

『クローン作りもお手のもの~組織培養してみよう!』

ゲノム多様性グループでは、遺伝子組換えやゲノム編集などを利用したオオムギ有用遺伝子の機能解明を行っています。『研究体験』では、培地作成とオオムギの生長点や未熟胚を用いた無菌操作を行います。これらの「組織培養技術」は、遺伝子組換えやゲノム編集だけでなく苗の大量増殖や世代促進にも利用される重要な育種技術です。貴方の手で、無菌状態の植物を作ってみませんか? (遺伝子組換えやゲノム編集実験は行いません)

『葉っぱについてる変わり者〜微生物と植物の思いもかけない共生関係!』

植物は成長の過程でメタノールを放出しています。Methylobacterium属細菌はそのメタノールを利用でき、植物葉上で優占して植物とHappyに共生しています。植物環境微生物グループ共生細菌チーム!では、彼らの生理生態を研究し、その応用展開を考えています。彼らはメタノールがあまりにも好きすぎて、メタノール濃度の高い方へ泳いでいく走化性を示します。研究体験ではこの走化性の実験に挑戦し、そのメカニズムを理解する!

『赤潮って、何がおこすの?なんでおこるの?』

植物環境微生物学グループ植物プランクトンチームは、赤潮の原因となる植物プランクトンの生態について、そのユニークな細胞の機能の解明とともに、環境中の他の生物との関わりを詳しく調べる研究をしています。『研究体験』では、植物プランクトンの増殖を促進する海洋細菌を探し出し、植物プランクトンとの共生状態を観察してみましょう。

『じっとしてるのに、色々やってる!植物のホルモンの役割って?』

植物ホルモンは、動物のような中枢神経系を持たない植物において、個体の調和を保つために重要です。私は気孔運動制御を研究の中核として、植物ホルモンの相互作用の解明を進めています。このような研究には、分子生物学的手法に、質量分析計を使った植物ホルモンの定量など分析化学的手法を組み合わせることが重要です。この研究体験では、四重極タンデム質量分析計を用いた植物ホルモンの定量解析実験に取り組んでいただきます。

『美味しい、には訳がある。デンプンをめぐる科学!』

イネやコムギに含まれるデンプンは、私たちが毎日食べているエネルギー源です。デンプンの性質が変化した突然変異体では、食感やデンプンの消化効率が変化することが知られています。今回の研究体験では、突然変異体の中でおこっているDNAの変異を検出をする実験と細胞の中のデンプンを光学顕微鏡や電子顕微鏡顕を使って観察する実験を体験してもらうことを予定しています。

『痩せた土地でも逞しく育つ!…その秘訣は?』

植物ストレス学グループでは、土壌中の養分の過不足からくるミネラルストレスに対する植物の生存戦略について研究しています。「研究体験」では、様々なストレスに対して軽減効果のあるミネラル「ケイ素」を植物がどのように吸収し利用しているか、私たちの身近な作物であるイネを実験材料に最新の研究手法で明らかにします。

『悪者だけじゃなく善玉もいる?ウイルスについて深く知ろう!』

ウイルスにはヒトや家畜、農作物などを病気にしてしまう悪玉タイプが広く知られています。一方で、作物の病原菌(悪玉カビ)を病気にしてしまうような役に立つ(善玉)ウイルスも存在しています。しかし、これら悪玉・善玉ウイルスの粒子はナノサイズなので直接みることができません。この研究体験では、ウイルスやその感染をどうやって調べたらよいかを一緒に体験する企画です。

『良いモノだけを選りすぐる!細胞表面トランスポーターって?』

植物分子生理学グループは、植物の環境ストレス応答機構について研究をしています。なかでも、水やイオン・有機酸などを運ぶ「トランスポーター」について解析しています。研究体験では、トランスポーターと蛍光蛋白質をつなげ、それを植物や動物細胞に発現させることで細胞の「どこ」に発現するかを観察します。または、測定機器を用いてトランスポーターの輸送機能について調べる実験を行います。

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